◆アメリカ大手書店チェーンBorders経営破たん

アメリカ2位の大手書店チェーンBordersが破産法第11条の申請をしました。
日本で言う民事再生法を申請した形です。

去年の末からBordersの財政危機は目に見えていて株価も落ち込んでいました。
12月・1月と支払いも行き詰って金融機関などと再建計画を話し合っていましたが、ついに自力での再建を断念して破産法の申請をしたという事です。

今後は不採算店舗の閉鎖や従業員のリストラなどを進めていくんでしょう。

Bordersの破綻はインターネットでの書籍販売や電子書籍の台頭など、ネットによる書籍販売・出版業界の時代の流れと必ずセットで報道されます。
もともとBordersは早い時期にネット販売部門を始めていましたが、それが当時不採算で10年前にAmazonに売却をしました。

またアメリカの書籍販売1位の書店チェーンBarnes & Nobleが電子ブックリーダーのNookに力をいれ、Amazonは有名なKindleを販売する中、BordersはKoboと提携して電子ブックリーダーを販売してましたが完全に乗り遅れてしまいました。

米書店チェーン大手「Borders」経営破たん

米国の書店チェーン大手 Borders Group は2011年2月16日、日本の民事再生法に相当する米国連邦破産法11条(チャプター11)の適用を米国ニューヨーク州南地区破産裁判所に申請した。

裁判所の管理のもとで書籍販売やサービス提供、店舗営業などを続け、再建を目指す。

組織再編策の一環として、採算性の悪い約30％の店舗を数週間後に閉鎖する計画。紙版書籍および電子書籍などを販売する Web サイト「Borders.com」は継続させる。

なお、Borders と電子書籍事業の運営で提携関係にあるカナダ Kobo は、今後も Borders.com の運営や電子書籍の販売を行うとの声明を発表した。Kobo は独立した電子書籍サービス企業であり、Borders 破綻の影響を受けないという。Borders.com で販売した電子書籍は引き続き利用可能で、電子書籍リーダー端末/アプリケーションの提供/サポート体制も維持する。

アメリカでは国が広く、大きな書店まで車で買いに行くのが普通でネット販売が普及したのは当然で、日本はその辺状況が違いますが、それでも今後の流れはやはり書店には厳しいものでしょう。

本を買う場所というだけでなく、本を楽しむ場所として幅広いサービスを提供していかないと、書店はどんどん苦しくなると思います。
とは言え紙の本が好きな人は多いでしょうから、何とか残っていって欲しいものです。